フリーランス転向の留意点

IT系の業務は多岐に及び、それに応じて求められるスキルも様々であるため、企業などに勤めているプログラマーなどでもフリーランスへ転向する人も多くいるのが特徴である。
その転向方法は様々だが、企業を退社して事業所開設の申請を行って個人事業主となっても、もといた企業との関係性を重視するように立ち回るのが一般的だと言われている。
個人事業主となった場合、当然仕事は自力で探して受ける他無く、フリーランスに転向しても業務委託してもらうために古巣との関係性を保持しておくことが、生き残るための近道である。
一方で、こうした一般的な転職方法に縛られない職種も存在する。
それはプロジェクト管理やシステム設計、デザインといった分野である。
管理や設計・デザインに関わるスキルは稀少であるため、古巣企業との関係性がそこまで無くてもフリーランスで成功する可能性が高い。
しかし、当然しっかりしたスキルによる裏づけと実力が必要になってくるので、企業に所属している間からスキルを磨きつつ知名度を上げておく必要がある。
即ち、転向する前段階から着実な準備が必要だと言える。
また、転向してこうした分野で活躍する場合に注意しておくべき点がある。
それは報酬と所得税の処理についてである。
創造性の高い設計やデザイン分野の仕事は、所得税法204条により所得税は源泉徴収されることが定められているため、個人事業主でも報酬の扱いは給与になってくるという点は把握しておかなければならない。